KDDI研究所は,携帯電話機に保存した画像データを13.1型のカラー電子ペーパー・ディスプレイに無線伝送して表示する「ポータブルビューアシステム」を試作した(PDFの発表資料)。「携帯電話機の画像表示に電子ペーパーを通用したのは今回が初めて」(同社)という。
携帯電話機に保存した画像を赤外線で転送して,電子ペーパー・ディスプレイに表示する。すべて携帯電話機で操作するので,ディスプレイには電源ボタンしかない。使用した電子ペーパー・ディスプレイはブリヂストンの電子粉流体方式を採用し,表示色は4096色。画像の書き換え時間は約12秒。
金融や保険分野では安全性を確保したうえで個人情報などを見やすいサイズで表示できるツールが求められていた。携帯電話機が持つ遠隔ロックや遠隔データ消去などの機能を用いることで高いセキュリティーを確保し,A4版のパンフレットなどをほぼ原寸で表示することを想定して今回のシステムを開発した。