米Broadcom Corp.は,米Qualcomm Inc.の製品販売やライセンス手法が米国の法律に違反しているとして,米サンディエゴのカリフォルニア州南部地区連邦地方裁判所にQualcomm社を提訴した(発表資料)。Broadcom社が2008年10月8日に明らかにしたもの。Broadcom社は,「Qualcomm社は特許権を乱用している。Qualcomm社の特許権は,製品の販売などによって消尽しており,Qualcomm社の特許や特許ライセンスは米国における法的強制力がない」と主張している。Qualcomm社は,無線通信向け製品の販売後に消尽した特許権の使用を規制することによって,顧客に2重に課金しているという。

 特許権の消尽は,特許権保有者が特許化された技術を使用した製品を売った場合には,売った製品に対する特許の独占権を失うという原則(Tech-On!の関連記事)。特許権保有者は,製品を販売した時点で相応の対価を受け取るというのが,その根拠である。

 Broadcom社は,「Qualcomm社のこれらの行為は,Qualcomm社に大きな利益をもたらしており,業界や顧客に悪影響を及ぼしている」と説明している。