Wii(2006年12月発売,2万5000円)

 3軸加速度センサを組み込んだ画期的なコントローラ「Wiiリモコン」を採用し,開発名「Revolution」にふさわしい革命的なゲーム機として登場した。現在も大ヒット中。

 ただし,ハードウエア面ではニンテンドーゲームキューブの正常進化版と見られる。PowerPCをベースにIBM社が開発したCPU「BroadWay」,ATI社,NECと共同開発し,主記憶として1T-SRAMを混載するグラフィックLSI「Hollywood」といった構成は前作をほぼ踏襲する。CPUなどの動作周波数は明らかにされていないが,ニンテンドーゲームキューブよりは高速化されている模様だ。こうした設計の本体に新規に追加されたのは,12cmDVDベースの光ディスク・ドライブ,USB 2.0,Bluetooth,IEEE802.11b/g無線LANなどパソコンの世界で広く普及した技術であった。

 筐体は「踏んでも壊れない」ようにするために,内側をシールド板を兼ねた金属プレートで覆うなど,細かい使い勝手に気を配った設計になっている。Wiiリモコンは先頭にCMOSカメラを組み込んでおり,「センサーバー」の両端で光る赤外線LED(肉眼では光は見えない)の光の位置を感知する。二つの光の位置関係や間隔の変化から,Wiiリモコンと画面の距離の変化や,Wiiリモコンの傾きの変化を読み取る仕組みになっている。

「Wii」の基板
「Wii」の基板 (画像のクリックで拡大)

「Wii報道特設サイト」に分解に関するさらに詳しい解説があります。