NINTENDO64(1996年6月発売,2万5000円)

 スーパーファミコンで家庭用ゲームの画像表現の多様化に先鞭を付けた任天堂が,グラフィックス・ワークステーションの専業メーカーの米Silicon Graphics(SGI)社と共同開発した3Dゲーム機。

 米MIPS社が開発し,SGI社のワークステーションにも使われていた64ビットの「R4300」を基にしたCPUと,同じくMIPS社の「R3000」をコアに使った画像と音声処理LSI「RCP(Reality Co-Processor)」を搭載する。メモリは当時まだ珍しかった米Rambus社のRDRAMを採用するなど,先端技術の取り入れにこだわった設計だった。三つ叉形状のコントローラに装備した「3Dスティック」と呼ぶジョイスティックは,後のゲーム機に影響を与えた。

「NINTENDO64」の基板
「NINTENDO64」の基板 (画像のクリックで拡大)