オーディオ・コーデックに関しては,Apple社はこれまでWolfson社製を使っていました。ただし,今回実装されているICはベア・チップとなっており,メーカー名が判別できない状況です。一説には,今回のnanoとtouchに関してはWolfson製ICが採用されていないという話も出ていますが,ちょっとこの基板からは判別できませんでした。

 ただ,受動部品などでは,より小型の最先端製品を積極的に活用しようという姿勢も見られます。例えば水晶振動子では,32.768kHzのタイプにエプソントヨコムの超小型品を採用していますね。振動子の上蓋にガラスではなく金属を使うこのタイプは,まだ登場して間もない製品だと思います。このほかには,パワー・マネージメント回路など電源回路と,USB充電回路を1モジュールに集積したところも,実装面積低減を目指したものとみられます。

——全般的には,かなり集積化が進んできたという印象でしょうか。

A氏 はい。ここまでくると,次はどのような新機能を組み込んでくるのかが,次世代機種の構成を考える上でポイントになりそうです。


クリックホイールの詳細 (クリックで写真が拡大します)

iPod touch編につづく)