米Apple Inc.は2008年9月,「iPod nano」および「iPod touch」の新機種を発表した(Tech-On!の関連記事)。いずれも,より薄型の筐体デザインを特徴とするほか,nanoでは加速度センサ,touchでは「Nike+iPod」の無線通信に対応するなど,新たな機能を盛り込んだ。果たして,その薄い筐体の内部はどのような構成になっているのか。ある国内電子部品メーカーで,iPodシリーズのリバース・エンジニアリングを担当する技術者「A氏」とともに「nano」と「touch」の2機種を分解し,内部構成から見えてくる今回の設計の特徴点を解説してもらった。今回はまず,「iPod nano」からである。

——いよいよ第4世代の「iPod nano」が登場しました。厚みが6.2mmと,従来のiPodシリーズのなかで最も薄いことや,楕円状の独特の筐体が話題になっていますね。

A氏 価格も随分手ごろ感があります。8Gバイト品で149米ドルと,前機種と同価格で2倍の容量を実現していますので,これはかなり数量が出そうな気がします。内部に関しては,シリーズ全体の他機種と比較すると,大分設計がこなれてきた印象があります。特徴的な点がいくつかあります。以下に,説明して行きましょう。


新型iPod nanoを分解(クリックで写真が拡大します)

この記事を英語で読む