フィンランドNokiaとカナダOZ Communicationsは両国において現地時間2008年9月30日,NokiaがOZを買収することで両社が合意に達したと発表した。買収手続きは,規制当局などの承認を経て同年第4四半期に完了する見込み。買収金額など詳しい取引条件は公表していない。

 OZは,携帯端末向けにインスタント・メッセージング,電子メール,ソーシャル・ネットワーキングなどの関連ソフトを開発する非公開企業。カナダのモントリオールに本社を置き,米国,欧州,インドに支社を持つ。従業員は約220人。仏Alcatel Lucent,米Sprint Nextel,米Verizon Wirelessといったモバイル通信事業者がOZ製品を採用しているという。買収手続き完了後は,Nokiaのサービス&ソフトウエア事業部門に統合される。

 NokiaはOZの技術を活用して「S40」および「S60」端末向けにメッセージング・ソフトを開発したい考え。OZと取り引きがあるOEMや携帯電話事業者と緊密に連携するとしている。

 なおNokiaは前日,モバイル戦略の刷新を発表した(既報)。セキュリティ・アプライアンス事業の売却を検討し,メッセージングをはじめとする消費者向けサービスに引き続き注力する。

[発表資料へ]