米Dell Inc.は,今後12カ月の間に新機種のノート・パソコンのディスプレイをすべて,LEDをバックライトに採用したディスプレイに移行するという計画を発表した(発表資料)。この計画は,同社の環境配慮への取り組みの一環。このディスプレイへの移行によって,水銀の使用をなくし,リサイクルを容易にするほか,CCFL(冷陰極管)採用のディスプレイに比べて消費エネルギーを削減する。例えば,LEDをバックライトに採用した同社の15型のディスプレイは,最大輝度にした場合に約43%の電力を削減できるという。

 Dell社は,2008年12月15日からノート・パソコン「Dell Latitude E-Family」 の2/3に,標準装備としてLEDをバックライトに採用したディスプレイを搭載し,出荷する。同シリーズは,「Latitude E4200」,「Latitude E4300」,「Latitude E6400」,「Latitude E6400 ATG」,「Latitude E6500」を含む。また, ノート・パソコン「Precision M2400」と「Precision M4400」にも,標準装備としてLEDをバックライトに採用したディスプレイを搭載する予定。

 さらに,2009年末までには,同社のノート・パソコンの全出荷台数の少なくとも80%に,LEDをバックライトに採用したディスプレイを搭載する見込みという。2010には100%の搭載率を目指す。

 これらの取り組みによって,2010年と2011年の2年間に約2億2000万kWhの消費電力を削減できると同社は推定する。