技術センターに設置したHALT装置
技術センターに設置したHALT装置
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既に多くのメーカーがQualmark社のHALT装置を採用しているという
既に多くのメーカーがQualmark社のHALT装置を採用しているという
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 東陽テクニカは2008年9月25日,電子機器に内在する欠陥を短期間に見つけるHALT(highly accelerated life test)と呼ぶ試験に対応した技術センターを,神奈川県厚木市にある同社の旧電子技術センターに開設したと発表した。HALTのデモおよび受託試験業務を2008年10月1日から開始する。

 HALTは強い温度変化と振動を段階的に加えることで,電子機器の脆弱部分を露呈させる試験方法。設計者はその結果を基に機器を改良することによって短期間で信頼性を高められる。既に欧米や中国,韓国,台湾では導入が進んでいるが,日本では普及が遅れていた。

 東陽テクニカでは,これまで米Qualmark Corp.のHALT装置の国内向け販売を手がけてきたが,ここへ来て装置デモや受託試験の依頼が急増したため,HALT技術センターの開設を決めた。試験に関しては,自社で実施するだけではなく,受託試験企業の楠本化成エタック事業部とも協力する。楠本化成ではHALT単体の試験に加え,不良解析サービスも提供する。

 東陽テクニカではHALT装置の販売と受託試験事業によって2008年10月~2009年9月までに約5億円の売り上げを見込む。楠本化成では受託試験および不良解析サービスで2009年1~12月に約3億円の売り上げを目指す。