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Cell上でフルHDのH.264をリアルタイム・エンコード,フィックスターズがコーデックを開発

2008/09/24 19:00
進藤 智則=日経エレクトロニクス
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今回の製品の実演の様子。
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ビットレートが約300Mビット/秒のフルHDの元データをHDD上に置き,これをCellを搭載したボード「GigaAccel 180」でエンコードした。8個のSPEを動作させている。符号化速度は約10Mビット/秒である。エンコード済みの映像は,GigaAccel 180のEthernetポートを通じて送信し,ネットワーク上にあるノート・パソコンで再生した。GigaAccel180上で動作させているOSはLinuxである。
ビットレートが約300Mビット/秒のフルHDの元データをHDD上に置き,これをCellを搭載したボード「GigaAccel 180」でエンコードした。8個のSPEを動作させている。符号化速度は約10Mビット/秒である。エンコード済みの映像は,GigaAccel 180のEthernetポートを通じて送信し,ネットワーク上にあるノート・パソコンで再生した。GigaAccel180上で動作させているOSはLinuxである。
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 フィックスターズは,フルHD(1080p,30フレーム/秒)の映像をリアルタイムで「H.264/MPEG-4 AVC」にエンコード可能なソフトウエア・コーデックを,米国のベンチャー企業である米Broadcast International, Inc.と共同開発した(発表資料)。マイクロプロセサ「Cell Broadband Engine」向けのコーデックとしては,世界で初めてリアルタイム・エンコードを可能にしたという。ISPなどIPTVの配信事業者や監視カメラ・メーカーなどに向けて販売する。

 Broadcast International社のコーデック製品「CodecSys」を基にして,Cell向け並列化の最適化作業などをフィックスターズと共同で行った。Core 2 Duoを搭載した通常のパソコンでエンコードする場合と比べると約8.6倍,Cellの信号処理プロセサ「SPE」への並列化を行わずPPEだけで動作させた場合と比べると約100倍,エンコード時間を高速化したという。

 Cellへの移植に当たっては,マクロブロック同士でのデータ並列,パイプライン並列,SPEのSIMD型命令による並列化などさまざまな粒度での並列化を施した。フィックスターズは,Cellの各SPEにおける命令の実行状況を可視化する内製のツール「Timeline」を持っており,このツールを用いてSPEのアイドル時間ができるだけ減るようμsオーダーで最適化を施していったという。

 SPEはローカル・ストア(LS)のメモリ容量が256Kバイトと非常に限られている。このため今回の移植作業では,通常であればLUTを用いるような処理であっても,動的に算術演算によって結果を得るようにし利用するメモリ容量を削減した。これにより処理対象の画像データを少しでも多くLS内に置けるよう工夫したという。

 今回のソフトウエア・コーデックは,2009年春に発売予定である。Cellを搭載したフィックスターズのボード「GigaAccel 180」(IBM社からのOEM供給)や,IBM社のCell搭載ブレード「BladeCenter QS21」などのハードウエア製品と共に提供する。

 一般にプロフェッショナル用途のH.264エンコーダーはASICなどを用いたハードウエア型が普及しているが,「価格は数百万〜数千万円」(フィックスターズ)である。フィックスターズは今回のソフトウエア・コーデックを用いることで,こうしたハードウエア型のエンコーダーよりも大幅な低価格化が可能とみている。さらにソフトウエア・コーデックであることから,映像の内容や特徴を解析しエンコード時の設定を自動的に変更するといったアプローチを取りやすく,これにより画質や圧縮率の向上が可能となる。

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