携帯電話方式GSMの普及促進を目指す業界団体GSM Association(GSMA)は,現地時間2008年9月18日にケニアで自家発電の必要な携帯電話用基地局に対して再生可能エネルギーの利用を推進する取り組み「Green Power for Mobile」を発表した。太陽や風力,継続利用可能なバイオ燃料などを発電に使うことで,ディーゼル燃料の節約と二酸化炭素(CO2)の排出削減を図る。

 GSMAによると,電力網に接続されていないために自家発電を必要とする基地局のうち,現時点で再利用可能エネルギーを使っているところは全世界に1500局しかないという。Green Power for Mobile活動は,途上国にある自家発電の必要な基地局を対象に,2012年までに最大50%,11万8000局で再利用可能エネルギーの利用実現を目指す。目標が達成できれば,1年間にディーゼル燃料の消費を最大25億リットル,CO2の排出を最大630万トン減らせると見込む。

 活動には,インドBharti Airtel,米Dialog,インドIdea Cellular,フランスOrange,スペインTelefonica,ロシアVimpelComなどの携帯電話キャリア25社が参加している。これまでに,太平洋の島国バヌアツで17局に太陽/風力発電エネルギーを供給し,インドで350局以上に使用済み調理油20%とディーゼル燃料80%の混合燃料を導入した。

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