2008年第2四半期のメーカー別シェア
2008年第2四半期のメーカー別シェア
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 調査会社のIDC Japanは,2008年第2四半期における国内の携帯電話機市場の調査結果を発表した(発表資料)。出荷台数は前年同期比12.6%減の1177万台で,3四半期連続の減少となった。出荷台数が前年同期比で減少したのは,携帯電話機の割賦販売方式への移行によるユーザーの買い控えが発生したことや,需要を牽引するような訴求力の強い端末が不足したためという。

 メーカー別の出荷台数を見ると,首位はシャープ。同社は,9四半期連続して首位を維持しているが,シェアは対直前期比1.1ポイント減の21.8%だった。同社の出荷台数は,市場全体の販売台数減少の影響を受けて,減少が続いているという。2位も直前期に引き続き,パナソニック モバイルコミュニケーションズが維持した。シェアは同1.7ポイント増の17.1%。同社が比較的安定した出荷実績を維持しているのは,NTTドコモ向けの端末「P906i」の販売が好調だったためとする。

 3位以下は順位が変動した。3位は直前期の5位から浮上した富士通。シェアは同5.1ポイント増の13.6%。IDC Japanは,富士通が浮上した要因を,NTTドコモ向けの「らくらくホン」が堅調に推移したためと説明する。同じく13.6%のシェアを占めたNECは,直前期の11.5%からシェアを拡大した。5位は東芝で,シェアは対直前期比2.1ポイント減の8.9%だった。

 2008年第3四半期は,端末販売の不振や慢性的な在庫調整の問題などによって,マイナス成長が続く可能性が高いとIDC Japanは予測する。同社は,第3四半期に大幅な生産調整が発生する可能性が高まっているとしている。