米国の無線データ通信の市場規模が,昨年から40%増の高成長を記録したことが明らかになった。米サンフランシスコで2008年9月10日から開催中の展示会「CTIA WIRELESS I.T. & Entertainment 2008」で,米携帯電話事業者の業界団体CTIA-The Wireless Association(CTIA)が公表した。調査結果によれば,米国の携帯電話機などによる無線データ通信の市場規模は,2008年前半で148億米ドルの売上高を記録しており,これは前年同期比で40%の増加という(発表資料)。
同調査によれば,無線データ通信の売上高は,米携帯電話事業者の売上高全体の20%を占めている。CTIAの基調講演で,同団体President 兼CEOであるSteve Largent氏は「2年前まで,この数字は10%にとどまっていた。当時は,携帯電話機の利用といえば,音声通話に限定していた。それが現在では,ユーザーが携帯電話機でテキスト・メッセージを書いたり動画を視聴したりなど,データ通信のアプリケーションを多用するようになった」という。
同調査では,2008年6月には,全米で一日に約25億通のテキスト・メッセージが無線データ通信によって発信されたという。2008年6月の1カ月間のテキスト・メッセージ総数は750億通だった。これが1年前の2007年6月では,テキスト・メッセージの総数が288億にとどまっていた。テキスト・メッセージ総数の成長率は,約160%に達している。