Intel Developer Forumの二日目,基調講演はIntel Corp. Senior Vice PresidentでUltra Mobility GroupのGeneral ManagerであるAnand Chandrasekher氏による「Mobile Internet Devices:The Innovation Platform」で始まった。
Chandrasekher氏は調査結果を元に,「ユーザーの二人に一人は,モバイル機器でもフルに利用できるインターネット環境を求めている」と説明。特に重要なものとして,SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)と位置情報,CGM(consumer generated media)への対応が必要だと語った。これらを満たすサービスの事例として,オランダGeoSolutions BVの「gypsii」を紹介した。同日にMIDへの対応が発表されたサービスである。gypsiiを使えば,GPSに基づく位置情報から現在位置の地図を表示し,その周囲に友人が推奨した店があるかなどを検索できる。また位置情報を公開している友人であれば,現在どこにいるかも分かるという。
こうしたサービスを有効利用するのがMID(mobile internet devices)であり,2008年4月に「Atom」プロセサを発表してから,順調に搭載機器が増えていると語った。講演ではクラリオンの「MiND」や松下電器産業の「TOUGHBOOK」などが取り上げられた。
Chandrasekher氏はMIDを「Productivity」「Consumer」「Communication」の三つに分類し,現在はまだ前二者が製品化された段階であると説明した。Communication型が出てくるのはAtomプロセサの後継品である「Moorestown」(開発コード名)が出てからで,最初のシリコンが完成したところであるという。Communication型のMIDの具体的な姿はイメージ・ビデオによる紹介にとどまった。かなり縦長の形状で,米Apple Inc.の「iPhone」を意識したようなタッチ・スクリーンを採用したフラットな筐体が印象的だった。