米Googleは米国時間2008年8月18日に,いわゆる「ホワイトスペース」と呼ばれる周波数帯域の開放を求めるキャンペーン「Free The Airwaves」を発表した。専用サイトを立ち上げ,この問題に関するユーザーの支持を呼びかけている。Googleによると,FCC(米連邦通信委員会)は同周波数帯の実地試験を完了しており,数カ月以内に規定を設ける見込み。

 同社は今年3月に,FCCに対してホワイトスペースを無線ブロードバンド・インターネット接続サービス用としてライセンス無しで利用可能にするよう要請する意見書を送っている(ITproの関連記事:競売に敗れたGoogle,今度は地デジ空き領域で提言---その真意は?)。

 ホワイトスペースとは,地上アナログテレビ放送で確保していた空き帯域のこと。デジタル放送では電波干渉が軽減できるようになったため,アナログ放送のように空き帯域を確保する必要性が低くなった。これを免許不要の電波とし,モバイル機器に利用しようというのが今回の動きだ。全米規模で利用でき,ネットインフラが行き届いていない地域もカバーできる。また通信速度が速いといった好条件もそろっているという。

 Google製品マネージャのMinnie Ingersoll氏は,同社公式ブログへの投稿記事で,「当社は,ホワイトスペース開放によるWebアクセスの拡大に,ビジネスとしての関心を持っている」と明言している。「より多くの人々がインターネットを使うようになることは,間違いなくGoogleにとって好ましいことだが,消費者にとっても良いことだ」(同氏)

 Free The Airwavesサイトでは,ホワイトスペース開放がインターネットにもたらす恩恵を動画で説明している。また,ユーザーに対して嘆願書への署名を促し,賛同者は意見を動画で投稿するよう訴えている。

[Google公式ブログへの投稿記事]