Emerging Platforms LabのDirectorであるMary Smiley氏(右)と実際に機器を装着した被験者(左)
Emerging Platforms LabのDirectorであるMary Smiley氏(右)と実際に機器を装着した被験者(左)
[画像のクリックで拡大表示]
状況に応じて診断や指示を示す
状況に応じて診断や指示を示す
[画像のクリックで拡大表示]

 IDF前日のプレス向けイベントでは,米Intel Corp.のEmerging Platforms LabのDirectorであるMary Smiley氏が「Carry Small,Live Large(CSLL)」をテーマに同社の研究活動を紹介した。CSLLというビジョン自体は,2008年4月に同社が開催したIDF Shanghaiで紹介済みのもの。具体的には持ち運ぶ機器を小型化しつつ,実際に利用する場面では周辺に存在する機器と連携することによって最大限のユーザビリティを確保しようという考え方である。

 CSLLを実現するシステムでは,大量のセンサ情報を適切にスクリーニングしたうえで,さらにユーザーのやりたいことを認識する必要がある。そのプロトタイプとして,「Mobile Wellness Management」を紹介した。利用者に脈拍センサや血圧計などを取り付け,常に状態を監視する。状態に応じて適切なアドバイスを下すというものである。例えば走った後などには脈拍があがるので,「落ち着いてください」というメッセージを表示できる。ただ単にデータを取得するだけでなく,ユーザーの状態を推論するところが状況把握に基づいている。