フィンランドJoikusoft Oy Ltd.はユーザー参加型の無線LAN共用サービス「FON (フォン)」と提携して,無線LAN機能を備えた3G携帯電話機を,FONのアクセス・ポイント(AP)にするソフトウエア「FonSpot」を提供すると発表した(発表資料のPDF)。

 Joikusoft社は無線LAN機能を備えた携帯電話機を無線LANのAPとして,携帯電話の電波を利用してインターネットに接続できるようにするソフトウエア「JoikuSpot」を開発し,無料版と有料版を提供している。JoikuSpotは英Symbian Ltd.の携帯電話機向けOS「Symbian OS」およびフィンランドNokia Corp.のSymbian OS用ソフトウエア・プラットフォーム「S60」上で動作する。

 FONは英FON WIRELESS Ltd.(実質的な本社はスペイン)が世界各国で展開しているサービスで(Tech-On!関連記事),個人などが設置した無線LANのAPを「Fonero」と呼ぶ会員間で相互に開放することで,広範囲での無線LAN利用を可能にする。

 FonSpotは,JoikuSpotをFONサービスに向けた専用版にしたもの。商用版を2008年第3四半期にFONサービスの会員向けに提供する。FONサービスの会員がFonSpotソフトウエアをダウンロードし,FonSpotに対応する自分の携帯電話機にインストールすると,携帯電話によるインターネットへのアクセスを最大5人のFONサービスの会員と共用できる。誰がFonSpotにアクセスできるようにするかは管理できる。

 日本においては,FON WIRELESS社の日本法人であるフォン・ジャパンがFonSpotのサポートは行う予定はないという。