エルピーダメモリは,広島,台湾に次ぐ世界で3つ目の生産拠点として,中国江蘇省蘇州市の蘇州工業園区に300mmウエハー対応のDRAM工場を新設する(発表資料)。パソコンなどの需要の伸びが著しい中国市場に対応する目的。蘇州創業投資集団(Suzhou Ventures Group:SVG)との合弁で2008年末までに生産会社を設立し,2010年1月~3月期に新工場の操業を始める。

 新工場の当初の生産規模はウエハー投入量換算で4万枚/月とし,その後,8万枚/月まで拡大する。当初は50nmプロセスを用い,プロセス開発が完了し次第,40nmプロセスに移行する計画。この工場で生産するDRAMは全量をエルピーダが販売する。

 投資金額は,生産規模を8万枚/月とした時点までで50億米ドル程度になる見込み。エルピーダは生産合弁会社の資本金7億2000万米ドルのうち39%を拠出する。その後の生産能力増強にかかわる費用は銀行からの借り入れや新会社のキャッシュフローなどでまかなう予定という。