米Qualcomm Inc.は,HSPA+(high speed packet access plus)を使ったデータ通信に世界で初めて成功したと発表した(発表資料,日本語)。今回,5MHzのチャネル帯域幅で20Mビット/秒を超えるデータ転送速度を実現したという。通信実験には,同社のHSPA+対応チップセット「MDM8200」を用いた。

 
 同社は,HSPA+がHSPAと比較してデータ通信容量を2倍に,音声通信容量を3倍にできるとみる。HSPA+(または「HSPA Evolved」)は,3GGPの「Release 7」として策定されており,データ伝送速度は,下りが最大28 Mビット/秒,上りが最大11Mビット/秒である。また将来的には,複数のキャリア変調方式を利用することにより,下りが最大42~84 Mビット/秒まで,上りが最大23 Mビット/秒まで向上するという。

 MDM8200はサンプル出荷中であり,900MHz帯や2.5GHz帯のIMT-2000に対応するチップセットも用意する。