韓国Hynix Semiconductor Inc.の決算は赤字が続いている。2008年4月~6月期は,売上高がほぼ前年同期並みの1兆8640億ウォン,営業損失は1720億ウォンとなり,2007年10月~12月期から3四半期続けて赤字を計上した。

 ただし,直前四半期に比べると赤字幅は1/3程度まで縮小している。これは主にDRAM事業の業績改善によるもの。200mmウエハー対応工場の閉鎖や整理を進めたこと(Tech-On!関連記事),中国・江蘇省無錫市のDRAM工場が2008年5月,停電で操業を一時停止したことで,DRAM供給量が期初の計画に届かず,結果的にDRAMの平均販売単価が直前期比で9%上昇した。出荷量(ビット換算)は同12%増である。

 一方,NANDフラッシュ・メモリは,200mmウエハーによる生産能力を落としたため,出荷量は直前期比15%減となった。平均販売単価は同3%増となっている。

 純損失は7120億ウォンで,直前四半期より拡大している。これは為替差損や,200mmウエハー対応工場の閉鎖に伴う減損処理によるものという。