無線通信技術大手の米Qualcomm Inc.は,2008年4月~6月期の決算を発表した(PDF形式の発表資料)。売上高は28億米ドルで,前年同期と比べ19%増,前期比で6%増加した。GAAP(米国一般会計原則)に基づく純利益は7億4800万米ドルで,前年同期比6%減,前期比で2%減となった。希薄化後の1株当たり利益は45セントで,前年同期比,前期比ともに4%の減益だった。

 プロフォルマ(予想損益計算書)に基づく純利益は9億1500万米ドルで,前年同期比2%の減益,前期比では2%の増益となった。希薄化後の1株当たり利益は55セントで,前年同期から横バイ,前期比では2%増加した。

 今期の成果について同社CEOのPaul E. Jacobs氏は,「第3世代(3G)製品への移行が進んでいることが好調な業績につながった。フィンランドNokiaとの訴訟で和解が成立したことで(Tech-On!関連記事),今後はグローバル市場に注力できるだろう。また,CDMA(符号分割多元接続)とOFDMA(直交周波数分割多元接続)の両規格について,特許使用料を受け取れるようになる」と述べた。

 今後の見通しについては,第4四半期(2008年7月~9月)は売上高が25億~27億米ドル,希薄化後1株当たり利益が49~51セントと予測。通期(2007年10月~2008年9月)では,売上高が103億~105億米ドル,希薄化後1株当たり利益が2.11~2.13米ドルとみている(いずれもプロフォルマ・ベース)。