「ブルー相液晶も有機ELも現在の液晶と共存」,メルク新社長のRoeser氏がコメント
「今年話題になったブルー相液晶が,現在のVA(vertical alignment)モード液晶やIPS(in-plane switching)モード液晶に完全に取って代わることはなく,それぞれ共存するだろう」──7月24日に行われたメルクの記者会見で,同月1日に同社代表取締役会長兼社長に就任したKarl Roeser氏(カール・レーザー氏)は,会見後の懇談会の場で記者の質問に答えてコメントした。
会見の席上同氏は「液晶には終わりがない」とし,引き続き世界シェア1位を保持するとした。また,素材を混合してパネル・メーカーの要望に合った材料を提供するミクスチャ製造・開発は日本で行い,売上高の15〜20%を研究開発に投資するとした。
一方,同社が2007年9月に厚木事業所に設立した「イノベーション&QCセンター」の中で開発を進めている有機EL材料については,「自発光で視野角が広く,構造が簡単で消費電力も少ないという点で,基本的に優れたディスプレイを実現できる」とした。十分な寿命を持つ材料の開発を進めることにより「有機ELの大手企業の仲間入りをしたい」とコメントした。
記者会見では,ドイツ本社のMerck KGaAのChairman of the Executive BoardのKarl-Ludwig Kley氏が「液晶の市場は成長を続ける」と語るとともに,「有機ELは,ディスプレイ向け市場に集中するとともに,照明市場にも投資する」とした。また「有機ELが液晶に取って代わるとしても2030年以降」とコメントした。
Karl Roeser氏は,1990年からメルク社長を務めてきたKlaus Diehl氏(クラウス・ディール氏)が定年退職するのに伴い,同社代表取締役副社長から社長に就任した(ニュース・リリース)。













