京セラやフィンランドのNokia社などは,近く米国で商用サービスが始まる見通しのモバイルWiMAX向け端末をワイヤレスジャパンで相次いで出展した。
京セラが出展したのは,米Clearwire Corp.が2008年9月にサービスを開始するモバイルWiMAXサービス「XOHM」向けの,USB型通信アダプタと,試験用に開発したモバイルWiMAXとCDMA Rev.0のデュアル・モード携帯電話機。
4種類の無線を1モジュール化
携帯電話機には,米Intel Corp.のモバイルWiMAXのMID/UMPC向けチップセットを搭載している。最近になってIntel社はこのチップセットを従来のWiMAXだけから,WiMAX,無線LAN,GPS,Bluetoothの4種類の無線のチップセット「Evans Peak」(開発コード名)へと拡張した。「WiMAXと無線LANは1チップ上に集積した」(日本法人のインテル)という。
Nokia社は今回,2008年3月の米国での無線サービスの展示会「CTIA Wireless 2008」で初公開したXOHM対応端末「NOKIA N810 Internet Tablet WiMAX Edition」を出展した。「近日中に米国で発売する」(ノキア・ジャパン)という。Bluetoothや無線LANに加えて,モバイルWiMAXの通信機能を搭載する一方,携帯電話向けの無線仕様には対応していない。「電話を掛けたいならば,無線LANかWiMAX経由でSkypeなどのIP電話サービスを利用することになる」(同社)。
N810は,Linux系のOSを搭載し,Linux系のアプリケーションなら大抵動作するという。4.13型液晶パネルの画素数は640×480画素。MPEG形式の動画を再生する機能も備える。価格は「600米ドル程度になる見通し」(同社)。