調査会社の米iSuppli Corp.は,米Apple Inc.の携帯電話機「iPhone 3G」を分解し,製造コストや部品供給元などを分析した。これによれば,8Gバイト機の原価(部品コストと製造コストの合計。ソフトウエアや付属品,出荷,包装にかかる費用などは含まない)は174.33米ドルで,発売前に同社が予測した173米ドル(Tech-On!関連記事)とほぼ同額になった。

 Apple社はこの174.33米ドルとは別に,各種ロイヤルティで8Gバイト機1台につき50米ドル程度を支払っているとみられる。一方,販売価格は小売価格が199米ドル,携帯電話事業者の販売奨励金が300米ドルで,499米ドル。よってiPhone 3Gの8Gバイト機1台当たりの粗利益率は約55%になるとiSuppli社は推定する。

 部品供給元は,ベースバンドLSIがドイツInfineon Technologies AG,アプリケーション・プロセサが韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,NANDフラッシュ・メモリは東芝,カメラ用のCMOSセンサが米Micron Technology, Inc.などと分析した。ただし,液晶パネルとタッチパネルは供給元不明という。