図1 「Wii Sports Resort」では,チャンバラ,フリスビー,水上バイクなどを,Wii MotionPlusと組み合わせて楽しめる
図1 「Wii Sports Resort」では,チャンバラ,フリスビー,水上バイクなどを,Wii MotionPlusと組み合わせて楽しめる (画像のクリックで拡大)
図2 任天堂のプレス・イベントでは,登壇者二人がチャンバラ対決を繰り広げた
図2 任天堂のプレス・イベントでは,登壇者二人がチャンバラ対決を繰り広げた (画像のクリックで拡大)

 任天堂は「E3 Media & Business Summit」向けプレス・イベントで,人気ゲーム「Wii Sports」の続編「Wii Sports Resort」を発表した(ニュース・リリース)。Wiiリモコンのセンサ機能を強化する「Wii MotionPlus」を標準で同梱する(Tech-On!関連記事)。発売時期は2009年春。

 「Wii MotionPlus」をWiiリモコンに接続することで,リモコンの角度を高い精度で検出したり,手首のひねりなど従来は検出が難しかった動きを認識できるという。Wii Sports Resortでは,「リモコンの剣に見立てて丸太を輪切りにする」「手首のスナップを利かせてフリスビーを投げる」といった,従来のWiiリモコンでは実現が難しかった遊び方を提案する。

 Wii MotionPlusに組み込まれたセンサーの種類について任天堂は明らかにしなかったが,米国のベンチャー企業InvenSense, Inc.が7月15日付で発表したプレスリリースによると,同社製のMEMS方式多軸ジャイロ・センサー「IDG-600」が採用されている模様だ(InvenSense社のプレスリリース(PDF形式))。InvenSense社はMEMSジャイロ・センサーの専業メーカーで,ペンタックスのデジタル・カメラや日立製作所のBlu-ray Discビデオ・カメラの手ぶれ補正機能向けに,2007年から採用実績がある。

図3 同時に発表された「Wii Music」は,Wiiリモコンの動きにあわせ,ギター,バイオリン,ピアノ,和太鼓など数十の楽器を演奏できるゲーム。写真の「ドラム」では,Wii Fitの専用ボードと組み合わてフットペダルまで再現できる
図3 同時に発表された「Wii Music」は,Wiiリモコンの動きにあわせ,ギター,バイオリン,ピアノ,和太鼓など数十の楽器を演奏できるゲーム。写真の「ドラム」では,Wii Fitの専用ボードと組み合わてフットペダルまで再現できる (画像のクリックで拡大)

 このほか任天堂のプレス・イベントでは,以前からデモ展示を行っていた「Wii Music」を2008年11月に発売することを明らかにしたほか,人気ゲーム「Grand Theft Auto」の新作がNintendo DS向けに登場すること,別売のマイク「Wii Speak」で多対多のボイス・チャットができるWii版「おいでよ どうぶつの森(英語名:Animal Crossing: City Folk)」を同じく2008年11月に発売することを明らかにした。

さっそくWii MotionPlusを試してみた

 E3 Media & Business Summitの任天堂ブースでは,「Wii Sports Resort」の試遊台が設置されていた。Wii MotionPlusを取り付けたWiiリモコンで動作する。


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 Wii Sports Resortの各ゲームを遊ぶ際には,最初にWiiリモコンをテレビに向け,Aボタンを押す。これによりリモコンの角度を較正するようだ。


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 較正ののち,Wiiリモコンの動きに対して画面上の剣が追従するようになる。


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 実際に試遊した実感として,確かにWiiリモコンの反応が俊敏かつ正確になったと思えた。これまでのWiiリモコンでは,例えばWii Sportsの「ボクシング」のように連続して激しい動きをする場合,Wiiリモコンの動きに画面上のグローブが追従できないことがあった。Wii MotionPlusを使えば,こうした不満もなくなりそうだ。

 ただし,1ゲームを終えた後,Wiiリモコンの角度と画面上の剣の角度にズレを感じることがある。1ゲームに数分を要するとして,この間Wiiリモコンを激しく振るうと,角度の誤差が無視できない値まで蓄積されるようだ。このためか,今回試遊したゲームでは,1ゲームごとにリモコンをテレビに向ける較正作業を要求していた

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