連載第2回は,ソニーのトリニトロン・テレビやApple社の「Apple IIc」などを担当したデザイン会社,米frog design社によるiPhoneの評価を紹介する。同社は,iPhoneの電話の機能などを使い勝手の面から採点した。その結果,非常に高い評価を受ける部分がある一方で,複数の重要な機能が欠けていることが判明した。(以下の本文は,日経エレクトロニクス,2007年7月30日号,pp.104-107から転載したものです。図表は本誌が作成し,frog社が執筆した本文を一部編集しました。メーカー名,肩書,企業名などは当時のままです)

 以下は,我々が実施したiPhoneのユーザー・インタフェースの評価結果をまとめたものである。評価者が実際にiPhoneのいくつかの機能を使い,多くのユーザーに共通する作業を実施し,携帯機器のユーザー・インタフェースの評価に標準的に使う経験則に照らし合わせて良しあしを判断した(表1)。最後に,表2の基準に基づいて機能や作業ごとに採点した。

表1,2