図1 実際にIMCで使ってみた。撮影したのは2008年7月7日(月)午前11時17分のSummit TV。フランス大統領機が新千歳空港に到着した様子が中継されていた。
図1 実際にIMCで使ってみた。撮影したのは2008年7月7日(月)午前11時17分のSummit TV。フランス大統領機が新千歳空港に到着した様子が中継されていた。
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図2 写っているのはBBC World News。背景はIMC The Mainと呼ばれる報道関係者用の作業場所。
図2 写っているのはBBC World News。背景はIMC The Mainと呼ばれる報道関係者用の作業場所。
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 マルチワンセグメントサービス実証実験協議会は,北海道洞爺湖サミットにおいて,フルセグの地上デジタル放送1チャネル相当の6MHz帯域にワンセグ放送13チャネルを束ねて放送する「マルチワンセグメントサービス」の実証実験を行った。ワンセグのフォーマットに変換したG8各国のテレビ番組と北海道地方局のワンセグ放送,プレス関係者向けに配信される「Summit TV」の計13チャネルを6MHz帯域で放送する。受信端末200台を用意し,報道関係者に向けて無料で貸し出した。同協議会では,これまでに稼働端末の展示などは行ってきたが,端末を貸し出す実証実験は今回が初めてという。

 今回は国際メディアセンター(IMC)を中心として屋内に11個,屋外に2個のアンテナを設置した。アンテナからの出力は1mWで,場所にもよるがアンテナから数十mの範囲で受信できるという。端末はKDDIが提供した。京セラの「W53K」を使い,チューナーの制御ソフトを一部変更した。

 今回の実証実験は,同協議会の事務局を務める札幌総合情報センターなどが中心となって,総務省「ユビキタス特区」事業の一環として実施した。2008年度中には札幌市の地下街で防災情報や行政からのお知らせ,商業施設からの案内などを放送する実証実験を行う予定である。