調査会社の米Strategy Analytics,Inc.は,携帯電話機向けの取り外し可能なメモリ・カードの平均容量が今後5年間で飛躍的に増加し,2012年には26Gバイトに達するとの見通しを発表した(発表資料)。2007年の平均容量は517Mバイトだった。予想通りに増加すれば,2012年まで平均で前年比120%増で成長することになる。さらに,同メモリ・カードの売上高は前年比18%増で成長を続け,2012年には約113億米ドルに達する見込みという。2007年の売上高は48億米ドルだった。販売数は2007年の5億3500万枚から,2012年には9億9000万枚近くに増加すると見る。

 販売数を容量別に見ると,2007年第4四半期に最も一般的だった256Mバイト品は,今後徐々にその割合を減らすと見込む。一方,2007年第4四半期において販売数全体の約3%に過ぎなかった4Gバイト品は,2008年第4四半期までには販売数全体の10%を上回ると予測する。
 
 Strategy Analytics社は,音楽再生機能や100万画素級のカメラ機能,業務用アプリケーションの搭載が増えていることが,携帯電話機向けメモリ・カードの容量の増大を牽引していると説明する。この傾向はさらに加速し,カード容量は今後も年平均で前年の倍以上に増え続ける見込みという。ただし,1Mバイト当たりの価格は年平均約60%減で下落していることから,カード全体の平均価格は小幅で増加を続けるという。