iPod課金の議論はどうなりそうですか?

 ダビング10が始まったことにより,一時中断していた私的録音録画補償金制度の議論が7月10日に再開します。メーカー側は,ダビング10を先送りにしてでもiPod課金は認めないという立場でしたから,今後の議論でiPod課金が簡単に成立するとは考えづらい。しかしiPod課金が成立しなければ,補償金の額が今後じり貧になるのは確実で,権利者が黙認するとも思えません。

 ダビング10延期をめぐる騒動は,従来の仕組みを延長するだけでは,著作権の保護やクリエーターへの還元が難しくなっていることを示しています。今後メーカーと権利者は,目先の利益のみにとらわれずに,将来を見据えた抜本的な制度を考えていくべきでしょう。