携帯電話向けLinuxの標準化を目指すLinux Phone Standards (LiPS) Forumは,フランスで現地時間2008年6月26日,同団体の活動とメンバーシップを翌月から同種の開発推進団体であるLinux Mobile (LiMo) Foundationに統合すると発表した。携帯電話向けLinuxプラットフォームの統一へと向かう業界のトレンドを反映したものと説明している。

 これにより,統一仕様の実装をはじめ,開発者コミュニティの発展,新たなアプリケーションやサービス,ユーザー体験の創出も期待する。以前からLiPSのメンバーがLiMoにも参加する動きはあったが,今回の発表により,現在LiPSに所属するチップセット・サプライヤやスタック・ベンダー,ハンドセット・デザイナ,OEM,ワイヤレス事業者はすべてLiMoのメンバーになる。

 米メディア(InfoWorld)によると,両団体の活動内容には重複する部分がたくさんあり,両方に所属する企業も多かった。細分化しすぎとの批判を受けていた携帯電話向けLinux市場にとって,今回の統合は良い結果をもたらす可能性が高い,と同メディアは見ている。

 LiPSのジェネラル・マネージャを務めるBill Weinberg氏は,「両団体は異なる手段で同じ目的を追求しているという側面があった。今回の統合は自明の理だ」と述べている。

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