米ベンチャー企業のTravelingWave Inc.は,携帯機器に向けた新たな音声認識処理アルゴリズム「Rao-Aronov-Garafutdinov(RAGs)」を発表した(PDF形式発表資料)。音声認識時に,周囲の雑音を低減する機能を盛り込んだ。この技術を同社の音声認識ソフトウエア製品「VoicePredict」に採用するという。

 VoicePredictは,ユーザーが携帯電話機に対して入力したい言葉を発話すると,言葉を想定して入力できる。このほか,キーパッドから同言葉の最初の1字を入力することによって,認識処理の精度を高めることもできる。VoicePredictは,2008年後半に正式版が出荷される予定である。

 TravelingWave 社が今回開発したRAGsを採用すれば,周辺の雑音やキーパッド入力時の音などの雑音を低減できるという。これにより,雑音の多い環境でも,VoicePredictを利用できるようになると主張する。RAGsのアルゴリズムを実行するためのソフトウエアは数Kバイト程度のメモリー容量で済むという。