図1 中国Huawei Technologies社製の「H11HW」
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図2 外観はフランスBugatti Automobiles社の自動車をイメージしたデザインを採用する
図2 外観はフランスBugatti Automobiles社の自動車をイメージしたデザインを採用する
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図3 台湾HTC製の「EMONSTER lite(S12HT)」。開発が完了していないのか,発表会ではモックアップの展示にとどまった
図3 台湾HTC製の「EMONSTER lite(S12HT)」。開発が完了していないのか,発表会ではモックアップの展示にとどまった
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図4 厚さは15.8mm
図4 厚さは15.8mm
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図5 イー・モバイル代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏
図5 イー・モバイル代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏
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 イー・モバイルは2008年6月10日,携帯電話機2機種を発表した(ニュース・リリース1ニュース・リリース2)。中国Huawei Technologies Co.,Ltd.(華為技術)製の「H11HW」と,台湾High Tech Computer Corp.(HTC)製の「EMONSTER lite(S12HT)」。H11HWは2年契約となる「新にねん」を適用する場合,初期費用が5980円,月々の支払額が0円と安さをウリにする端末である。なお,2年契約を伴わない「ベーシック」の場合は2万9980円となる。

 H11HWはイー・モバイル初のテレビ電話サービスに対応する(図1)。フランスBugatti Automobiles SASが手掛ける自動車をイメージしたデザインを採用する(図2)。データ通信についてはHSDPA方式に対応しており,下りの最大データ伝送速度は3.6Mビット/秒である。Bluetoothを搭載しており,ヘッドセットなどを用いてワイヤレスで通話や音楽視聴ができる。付属のUSBケーブルやBluetoothを用いてパソコンに接続すればモデムとしての利用が可能だ。2008年6月14日に販売を開始する予定。

 メイン・ディスプレイは画素数が220×176画素の液晶パネルを,サブ・ディスプレイには96×64画素のモノクロ有機ELパネルを搭載する。CMOSカメラの有効画素数は200万画素。外形寸法は49.5mm×97.8mm×17.5mmで,重さは105g。

 S12HTはタッチ・センサを搭載したスマートフォンとして厚さ15.8mmを実現した端末(図3,図4)。前モデルの「EMONSTER(S11HT)」とは異なりQWERTY型のキーボードは搭載しない(Tech-On!関連記事)。データ通信はH11HWと同様にHSDPA方式に対応しており,下りの最大データ伝送速度は3.6Mビット/秒になる。このほか,Bluetooth2.0+EDRを備える。

 ディスプレイにはタッチ・センサを内蔵した2.6型で320×240画素の液晶パネルを搭載する。OSは米Microsoft Corp.の「Windows Mobile 6 Professional」を採用する。WordやExcelのデータ編集ができるほか,PowerPoint,PDF形式のデータ・ファイルを閲覧できる。CMOSカメラの有効画素数は200万画素。2008年7月の販売を予定するが,価格は未定とする。

「iPhoneが独壇場となる時代は終わった」

 発表会でイー・モバイル代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏は同日に米国で発表された米Apple Inc.の「iPhone 3G」について「iPhoneが独壇場となる時代は終わった。これからタッチ・センサ付の携帯電話機が増えるだろう」と推測し,iPhone 3Gを脅威とみなさない姿勢を見せた(図5)。加えて,2G版のiPhoneではユーザーが支払う料金の一部を受け取るというビジネス・モデルを展開していた点について,「通信事業者にとっては利益が生まれない。我々と共存するビジネス・モデルではない」(千本氏)と疑問を投げかけた。ただし,今後イー・モバイルがiPhoneを販売する可能性については,「ノーコメント」(千本氏)とした。