NHKは2008年5月27日に,動画共有サイト「YouTube日本語版」への動画コンテンツの試験的な提供を開始した。地上波放送(総合テレビ)で6月に放送する環境問題の特別番組などの宣伝用動画を,7月下旬までYouTubeに試験的に提供し,ユーザーの反応などを探る予定だという。NHKがYouTubeに動画コンテンツを提供するのは,今回が初めてである。

 NHKは2011年7月以降の放送の完全デジタル時代に向けて,インターネットなど様々なメディアを活用した情報提供体制を強化する計画である。YouTubeへの動画コンテンツの提供も,こうしたメディア戦略の一環である。NHKは今回の取り組みを通じて,新しい情報提供メディアとして動画共有サイトを活用できるかどうかを検討する。また,著作権を侵害する動画を検出する技術「YouTube Video Identification」(Video ID)の実証実験を,6月中旬から行う予定だ。

 なおNHKと同じ公共放送の英BBCは既に,YouTubeのサイト上にBBCブランドの三つのチャンネルを立ち上げ,ニュース番組やエンターテイメント番組などを提供している。

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