キヤノンファインテックの子会社であるニスカは,子会社のタイThai Nisca Co., Ltd.を解散すると発表した(PDF形式の発表資料)。Thai Nisca社は,海外生産によるコスト圧縮を目的として1987年にタイ国アユタヤ県に設立。デジタル・カメラのシャッター・ユニットやプリンターの原稿送り装置といった事務機器/光学機器向け部品を製造してきた。シャッター・ユニットの一部はキヤノンにも納入している。

 ただし,近年は赤字が続くなど,業績は低迷。2007年通期は営業利益300万円を計上したものの,売り上げは39億7900万円で前年から1割以上落ち込んだ。ニスカは,生産効率の向上を図るため,Thai Nisca社の生産を中国広東省深セン(土へんに川)市の子会社工場へ移管する。今後,Thai Nisca社の操業を段階的に縮小し,2010年中に清算を完了する計画である。現時点での従業員400人に関しては,再就職支援などを予定しているという。