米ABI Research社は,第4世代(4G)移動体通信の基地局ゲートウェイとFMC(fixed-mobile convergence)関連の事業者向け装置への携帯電話事業者の設備投資額は,2013年に8億5000万米ドル近くに達するとの見通しを発表した(発表資料)。

 携帯電話機やノート・パソコン,MID(mobile internet devices),携帯型家電機器などを通じて利用されるブロードバンド・サービスの利用増大は,今後も第3世代(3G)移動体通信網の需要を増やし続けると,ABI Research社は予測する。その結果,最終的には4G通信網が必要とされるようになるとする。

 このような状況の中で,ネットワークの負荷を減らす方法の一つはFMCである,とABI Research社は指摘する。その理由は,ユーザーが家庭内でこれらの機器を使う際に,有線の通信網を使うことになるためという。FMCの効果は,音声通信だけでなくデータ通信においても現れるとする。今後,Wi-Fi対応の3G携帯電話機,新たな種類のMID,ブロードバンドに接続可能なその他の家電などはすべて,ネットワークへの負荷を増加させるものの,これらの需要に合わせて通信事業者が4G移動体通信網やFMCの装置を必要とすることが,装置メーカーに成長の機会をもたらすとABI Research社は分析する。