米ABI Research社は,2008年のフェムトセルの出荷台数が10万台程度と,控えめな出荷にとどまるとの見通しを発表した(発表資料)。2009年は,現在進行中の20以上の試作の成果が現れるものの,本格的に市場が成長するのは2010年と予測する。2010年のフェムトセルの出荷台数は数千万台まで増加する見通し。さらに,2010年までにフェムトセル用アクセスポイントの価格が100米ドル程度まで下がると見込む。

 フェムトセルの普及に関して,技術的な問題がクリアされることには疑いがないとABI Research社は説明する。ただし,通信事業者が初期段階で強力なビジネス・モデルとサービス・プランを提供できるかが課題という。同社は,通信事業者は初期の段階でこれらの点について失敗するだろうが,それが市場全体を拡大させる力になるとする。

 製品形態を見ると,フェムトセル普及の初期段階では,市場の多くを独立した形態の製品が占めるとする。しかし,その後はフェムトセルが手ごろな価格に落ち着くことによって,フェムトセルの機能を他の機能と組み合わせた製品が現れると予測する。