図1 メイン基板の実装状態。
図1 メイン基板の実装状態。
[画像のクリックで拡大表示]

 他に類を見ない超高速撮影を実現した民生用デジタル・カメラ「EX-F1」(カシオ計算機製)を分解した。本機の市販価格は11万円ほどである。

 EX-F1のメイン基板を見た技術者の多くがまず驚いたのは,DRAMを少なくとも4Gビット搭載していたこと。SDRAMを4Gビット分実装したほか,図1の(2)や(5)にDRAMチップを内蔵した可能性がある。これは600万画素の秒間60コマ連写を1秒間続けられるようにしたためだ。デジタル・カメラでは一般にDRAMを512M~1Gビット搭載することが多い。

 カメラ用LSIの開発者はいう。「安くなったDRAMを使えば今回のような設計が可能なことは頭では分かっていたが,いざ現物を目にすると状況の変化を感じる」。


※本稿は『日経エレクトロニクス』,2008年4月21日号のニュース記事(特報)の一部を掲載したものです。EX-F1の使用感や,本機が示すカメラ開発の方向性については,2008年3月24日号の特集記事「マシンガンカメラの衝撃」をご覧ください。

この記事を英語で読む