ここでは、外付け型DT-H30/U2を中心に見ていこう。大きさは手のひらに乗るほどで、外観上の特徴は前面にあるICカードスロット。視聴に必要なB-CASカードをここに挿入する。背面には、USB端子、電源端子、そしてアンテナ端子が並ぶ。USB端子は、小型なMini-Bタイプを採用する。

 本製品は、USBのバスパワー駆動に対応するため、必ずしも電源端子にACアダプターをつなぐ必要はない。パソコンをつなぐ配線はUSBケーブル1本で済む。DT-H30/U2は小型であり、かつ縦置きスタンドが付属する。設置スペースがそれほど要らずに済みそうだ。

 製品の基本仕様は、アイ・オー・データ機器やピクセラの内蔵型と大きく変わらない。ただしDT-H30/U2ならではの特徴として、受信した地デジ番組のビットレートと解像度を内部で変換できる点が挙げられる。簡単にいうと、圧縮率を可変にできて、画質を変えられるのだ。地デジの番組は、最大1440×1080ドットの画像を最大16.8Mビット/秒のビットレートで放送局から届けられる。このデータのビットレートと解像度を、DT-H30/U2はリアルタイムに変換し、その結果をパソコン側に引き渡す。

 圧縮率を変更するメリットは、パソコンのCPUにかかる負荷を軽減できること。圧縮率を本来より高めると、画質は悪くなる半面、パソコンが処理すべきデータ量が減る。「CeleronクラスのCPUでも、安定して地デジ番組を視聴できる」(バッファロー)という。旧機種でも地デジを見たいユーザーは少なくないはずで、ありがたい工夫といえる。

 録画時にもメリットがある。同じ番組を録画しても保存データの容量が少なくて済む。例えば500GBのハードディスクがあったとしてそれをすべて使って録画した場合、そのままでは約65時間分の番組しか保存できない。本製品で最も高い圧縮率で保存すれば、約4倍の約277時間分の番組を保存できる。

「DT-H30/U2」の背面。左から順にUSB端子、電源端子、そしてアンテナ端子
「DT-H30/U2」の背面。左から順にUSB端子、電源端子、そしてアンテナ端子 (画像のクリックで拡大)