日経エレクトロニクス分解班が今回取り上げた携帯電話機は,ソフトバンクモバイルの「FULLFACE2 SoftBank 921SH」。シャープ製の端末で,2007年7月に発売された「FULLFACE SoftBank 913SH」の後継機種という位置づけである。921SHの特徴は,表面に触れたりなぞったり,本体を振ったりして操作できること。前機種でもタッチ・センサを利用していたが,なぞって操作する機能はなかった。

 今回の分解では,従来の機種との違いや共通点を探った。その結果,センサ以外の部分では,既存の機種と同様の部品を多数利用していることが分かった。特にメイン基板に実装されたLSIは,913SHのみならず,同じくシャープ製ソフトバンク端末「920SH」と共通するものが多かった。

 次ページ以降で,タッチ・センサ,基板,筐体のそれぞれの構造を紹介する。今回の調査でも,カメラ機能を強化した携帯電話機2機種の分解と同様,フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ(東京都江東区)の協力を得た(関連記事1関連記事2)。

タッチ・センサ 液晶パネル側の基板 メイン基板 筐体

赤枠で囲った写真をクリックすると,詳しい説明のページに移動します。本記事の写真は,すべてフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズが撮影しました。

製品名 FULLFACE 2 SoftBank 921SH
メーカー シャープ
外形寸法 約112×50×15.9mm (突起部除く)
質量 約135g
連続待受時間 約330時間
連続通話時間 約240分
ディスプレイ 約3.2型(480×854画素)
メモリ・カード microSDメモリーカード,microSDHCメモリーカード
カメラ 有効画素数320万(メイン),有効画素数11万(サブ)
電池 3.7V,790mAh

この記事を英語で読む