図1 NTTドコモが発売する「らくらくホン プレミアム」
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図2 5種のデザイン案から原案を決定
図2 5種のデザイン案から原案を決定
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図3 13色のカラー案を基に3色を決定した。「ブラックは,13色の案を作成したときとは違う色になった」(富士通)
図3 13色のカラー案を基に3色を決定した。「ブラックは,13色の案を作成したときとは違う色になった」(富士通)
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図4 13色のカラー案のモックアップ
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図5 メール作成画面。「音声で文字入力」のボタンを押すとメールの本文を声で入力できる
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図6 声でメールの本文を入力する仕組み
図6 声でメールの本文を入力する仕組み
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図7 ワンセグ視聴時の電子番組表はF905i(写真左)よりも文字を大きく表示するようにした(写真右がらくらくホン プレミアム)
図7 ワンセグ視聴時の電子番組表はF905i(写真左)よりも文字を大きく表示するようにした(写真右がらくらくホン プレミアム)
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 NTTドコモはFOMA対応携帯電話機「らくらくホン プレミアム」(型番は「F884i」)を2008年4月14日に発売すると発表した(図1NTTドコモの発表資料富士通の発表資料)。富士通が製造する「らくらくホン」シリーズの上位機種と位置付ける製品で,2008年3月に発表していた。らくらくホン プレミアムの発売日決定に合わせて富士通は,同年4月11日に報道関係者向け内覧会を開催した。

 らくらくホン プレミアムは,ワンセグ視聴機能や非接触ICカード機能「おサイフケータイ」を搭載するほか,W-CDMAとGSMの両方式に対応して海外ローミング・サービスの利用を可能にした携帯電話機である。これまでNTTドコモはらくらくホンシリーズとして,標準機種「らくらくホンIV」,エントリー機種「らくらくホン ベーシック」を提供してきたが,それらの上位機種としてらくらくホン プレミアムを追加する。

 らくらくホン プレミアムの開発に当たって富士通は「外観は今どきの携帯電話機と同様の美しいデザインで,開くと従来のらくらくホンと同様の操作しやすさ」(同社)を実現したいと考えたという。グラフィック・デザイナーの原研哉氏が監修した筐体デザインに特にこだわっており,「デザイン案やカラー案の検討に他の機種よりも長い時間をかけた」(同社)という。5種類のデザイン案を基に原案を決定し,サブ画面の大型化や,筐体の小型化・薄型化を進めてデザインを決定。3色展開とした筐体の色は,13色の案から検討した(図2図3図4)。

 独自の機能として新たに搭載したのが,メールの本文を声で入力する機能である。らくらくホンIVで搭載した,音声入力で鉄道の乗り換え案内や地図上のルート案内を行う機能を,メール本文の入力に拡張した。メールの本文入力画面で「音声入力」ボタンを押すと,発話した音声の特徴量を抽出するソフトウエアを起動し,iモードに接続する(図5)。ユーザーがメールの本文として入力したい文章を話すと,その音声から抽出した特徴量をサーバーに送信する。サーバーで動作するアドバンスト・メディア製の音声認識ソフトウエアが,送信された特徴量を基に候補となる文字列を出力し,それをらくらくホンが受け取ってメール本文の入力画面に表示するという仕組みである(図6)。

 このほか,操作の分かりやすさや操作画面の視認性を高めるためのいくつかの工夫を施している。らくらくホン プレミアムは富士通の「F905i」と同様に,画面を右/左に回転する「ヨコモーション」機能を採用した。F905iでは回転と同時に呼び出す機能を,待ち受け画面表示時とメール作成時についてユーザーが自由に設定できるようにしているが,らくらくホン プレミアムでは右に回転したらワンセグ視聴機能,左に回転したらカメラ機能を呼び出す設定に固定している。ワンセグ視聴機能では,電子番組表(EPG)や字幕の文字をF905iよりも大きく表示するようにした(図7)。メイン画面にはコントラスト比が550対1の半透過型液晶パネルを採用し,屋外でも操作画面を見やすいようにした。

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