左は「Velocity 103」,右は「Velocity 111」
左は「Velocity 103」,右は「Velocity 111」
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 米ラスベガスで開催されたモバイル業界のイベント「CTIA WIRELESS 2008(CTIA)」で,新興の携帯電話機メーカーの米Velocity Mobile社が姿を現した(Word形式の発表資料)。

Velocity Mobile社は,主に台湾Inventec Corp.とデジタル・ピクチャーフレーム製品を手掛ける元・英A Living Picture, PLCの幹部が共同で設立した企業である。同社は,米Microsoft Corp.がCTIAで初公開した携帯端末向けOS「Windows Mobile 6.1」(Tech-On!関連記事)上で開発した,独自のユーザー・インターフェース(UI)を採用するタッチスクリーン搭載携帯電話機を2008年第2四半期中に発売する。

同社のUIの特徴は,多くのパソコン・ユーザーが慣れているWindowsの操作方法を踏襲した点。例えば,携帯電話機のホーム・スクリーンの下部に「Application Toolbar」というツールバーを表示する。同ツールバーに携帯電話機が搭載するソフトウエア・アプリケーションのアイコンを表示して,ユーザーが指でアイコンを押すと,そのアプリケーションが起動する。複数のアプリケーションが起動している場合は,アプリケーションのアイコンの右上に,Windowsと同様,背景が赤い白抜きの「X」を表示する。そのXを触ると,アプリケーションが終了する。また, Microsoft社の携帯端末向け検索サービス「Live Search Mobile」を初めて導入した携帯電話機であると,同社は主張する。

Velocity Mobile社の最初の製品は,GSM/EDGE/UMTS/HSDPA/HSUPA及び無線LANに対応した,640x480画素のタッチスクリーンを搭載した「Velocity 103」である。小型キーボードと320x240画素のタッチスクリーンを搭載した「Velocity 111」は,2008年第3四半期中に発売する。

同社は各種コンテンツを楽しむための携帯電話機も,2008年クリスマス商戦に間に合うように出荷する予定である。この製品は米Apple Inc.の「iPhone」製品より大きなタッチスクリーンを搭載する端末になる。2009年第1四半期に地上放送のテレビを受信する携帯電話機を販売する予定もあるという。