パソコンから利用する場合の画面イメージ
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 NHKは,同社が過去に放送した番組を有料で配信するVoD(video on demand)サービス「NHKオンデマンド」を開始すると発表した。サービス開始は2008年12月の予定。パソコンでの配信に加え,テレビ向けポータル・サービス「アクトビラ」のVoDサービス「アクトビラ ビデオ・フル」と,ジュピターテレコムのVoDサービス「J:COM オン デマンド」を通じても配信する。こうしたテレビ向けのVoDサービスでは,HDTV映像を提供する。

 配信するコンテンツは,「特選ライブラリー」と「見逃し番組」の2つ。特選ライブラリーでは,NHKが過去に放送した「大河ドラマ」,「朝の連続テレビ小説」,「映像の世紀」,「NHKスペシャル」などを配信する。サービス開始までに1000本程度の番組を準備し,その後,1年当たり1000本程度の番組を追加するという。見逃し番組では,NHKが地上放送と衛星放送の5チャンネルで過去1週間に放送した番組の中から一部を配信する。番組は,「おはよう日本」,「正午のニュース」,「BS 列島ニュース」,「ニュース7」,「ニュースウオッチ9」の5番組と1日当たり10~15本の番組を予定する。

 NHKオンデマンドをパソコンで利用するには,1Mビット/秒以上の回線速度が必要。アクトビラ ビデオ・フルで利用するには,12Mビット/秒以上の回線速度を推奨する。

 提供する具体的な番組名,利用料金などについては,2008年9月ごろにNHKが公表する予定。

 NHKは,受益者負担でNHKオンデマンドサービスを提供し,NHKの受信料からは独立した会計とする。通信回線でテレビ番組を提供する際の新たな権利取得のための費用や配信のための設備費,回線料,運営費などのサービスにかかる費用はすべて,同サービスの利用料金で賄う。このため,サービス開始当初の数年間は赤字と予測するが,サービスを拡充しながら利用者を増やし,期待を裏切らないサービスを目指すとしている。

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