普通に撮影するとピントが合うのは一人
普通に撮影するとピントが合うのは一人
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三人の顔にピントが合った画像を作成
三人の顔にピントが合った画像を作成
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Refocus Imaging社の「Light Field Camera」
Refocus Imaging社の「Light Field Camera」
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 3名のモデルを直線上に並べて,写真を写す。屋内なので被写界深度は望むべくもなく,普通に移せば当然,ピントが合うのは一人だけだ。だが米Refocus Imaging,Inc.の技術を使うと,3人すべてにピントが合った画像が得られる。2008年4月3日,中国・上海で開催中のIntel Developer Forum Spring 2008(IDF)において,Intel Corp. Vice Prsident,Director of ResearchのAndrew A. Chein氏が「Digital Transformation」というタイトルで行った基調講演の一幕だ。

 Refocus Imaging社は,「Light Field Camera」という名称で次世代のカメラを開発している。同社社長兼CEOであるRen Ng氏は,自社の技術を「光の強さを集める通常のデジタルカメラと異なり,光のベクトルを集めて,ソフトウエア処理によって画像を生成している」と語った。複数カ所にピントが合った画像を作成するには,ピント位置をずらして複数の画像を撮影して合成することも考えられる。Light Field Cameraの場合,1回の撮影だけでこれを実現している点が特徴である。

 この技術を応用すれば,例えば3次元画像を1枚の撮影から作成したり,ピントが多少甘くても修正したりといったことが可能になる。