Intel社Senior Vice President,Mobility Group General ManagerのDavid Palmutter氏
Intel社Senior Vice President,Mobility Group General ManagerのDavid Palmutter氏
[画像のクリックで拡大表示]
Netbookの位置づけ
Netbookの位置づけ
[画像のクリックで拡大表示]
ノート・パソコン向けプラットフォームのロードマップ
ノート・パソコン向けプラットフォームのロードマップ
[画像のクリックで拡大表示]

 Intel Developer Forum Spring 2008初日の基調講演で,2番手として登壇したIntel Corp. Senior Vice President,Mobility Group General ManagerのDavid Palmutter氏は「Personalizing Your Computing Experience」と題して,今後のノート・パソコン戦略について語った。

 パソコンの登場によってコンピュータは身近なものになったが,「まだ愛着を持つようになるほど,個人的なものにはなりきっていない。例えば携帯電話機にさまざまなデコレーションを施すのはよくあるが,パソコンではほとんど見られない。それだけまだ,パソコンが個人のものになりきっていないからだ」(Palmutter氏)。

 Intel社が同日発表した携帯情報機器向けのマイクロプロセサ「Atom」は,パソコンと携帯インターネット機器(MID:mobile internet device)の中間に位置するノート・パソコン「Netbook」やデスクトップ向けの「Nettop」にも使われるという。Netbookは一般的なノート・パソコンよりも小型・軽量だが,フルサイズのキーボードを備える安価な機器。Nettopはそのデスクトップ版である。特に教育用途や発展途上国向け,あるいは2~3台目需要を狙う機器であるという。この用途向けにAtomプロセサを用いたプラットフォーム「Diamondville」を2008年後半に投入するとしている。Atomプロセサを使うことで,メインボードの大きさを小型化したり,電源供給を小さくするなどして,一般的なデスクトップ機に比べてメインボードだけでも20~25%のコスト削減に寄与するとしている。

 またノート・パソコンには紛失や盗難の恐れがあるため,2008年第4四半期には「Anti-Theft Technology」を提供すると語った。Anti-theft Technologyは遠隔管理機能や暗号化など既存の盗難防止機能を統合したものであり,サード・パーティのソフトウエア・ベンダーと協力して開発している。

 IDF恒例のロードマップに関しては,次世代のノート・パソコン向けプラットフォーム「Montevina(開発コード名)」が「Centrino 2」という正式名称とともに紹介された。Centrino 2では,グラフィックス性能の向上が強調されていた。またBlu-ray Discの再生をスムーズにできる点をデモしていた。Centrino 2対応製品は2008年6月に登場する見込みである。

 さらにその先のプラットフォームとして「Calpella(開発コード名)」も紹介された。ただしかなり概略で,(1)次世代マイクロアーキテクチャ「Nehalem(開発コード名)」ベースである,(2)電源管理機構を強化,(3)管理機構とセキュリティー機構を強化,(4)グラフィックス機構を強化する,といった程度である。