米Motorola, Inc.は,同社の携帯端末事業部を通信機器事業部から分離・独立させる手続きを正式に開始すると発表した(発表資料)。分離後は,携帯端末ビジネスとセットトップ・ボックスや携帯電話事業者,政府などの通信インフラなどのビジネスを担う2社を,互いに独立した会社として株式公開する方針。分離・独立は2009年中に完了する予定。

 Motorola社はアナリスト向けの電話会議で,「今回の取り組みによって,我々の携帯端末ビジネスの回復は加速すると期待している」(president and chief executive officerのGreg Brown氏)と述べた。現在,携帯端末事業部の新社長は決まっておらず,探している最中であるという。なお,新会社はMotorolaブランドを継続するのか, Motorola社の知的財産をどうするのか,など詳細情報は公開されていない。

 Motorola社は2004年7月に,旧半導体事業部を米Freescale Semiconductor, Inc.として独立させた。米国の報道機関によると,米国の著名投資家のCarl Icahn氏はMotorola社が収益を高めるために,携帯端末事業部を独立させる活動を行っている。Motorola社の決意は,こうした圧力に対する同社の回答と米国では見られている。