「次世代ハイブリッドSTB」
「次世代ハイブリッドSTB」
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 OKI,インテル,中国のケーブルテレビ事業者である華数数字電視の3社は,中国市場向けの「次世代ハイブリッドSTB(セットトップ・ボックス)」を共同開発したと発表した(発表資料)。DVB方式の放送とIPTVサービスの双方を利用できる。米Intel Corp.のデジタル民生機器向けSoC「Intel CE 2110 Media Processor」を搭載する。HDTV,MPEG-2およびMPEG-4,H.264による復号化に対応する。3次元(3D)および2次元(2D)グラフィックス・アクセラレータ機能を持ち,プラグイン・ソフトウエア「Flash Player」やJVM(Java Virtual Machine),ブラウザ機能を備える。

 今回開発した次世代ハイブリッドSTBによって,華数数字電視は高付加価値なサービスの提供とともに,APRU(Average Revenue Per User:加入者1人当たりの平均収入)の向上を目指す。OKIらによれば,中国におけるテレビのデジタル化の手段は,通信事業者が低位機種のセットトップ・ボックスを無償で配布することがこれまで一般的だったという。しかし,この方法では加入者は付加価値の高いサービスを受けることが難しく,通信事業者も十分な収益を上げることが困難なため,同社らは次世代ハイブリッドSTBを開発したとする。

 OKIらによれば,2007年11月末時点の中国のデジタル・テレビ加入世帯数は2364万戸。前年比の増加率は81.3%である。今後,2008年8月の北京オリンピック開催や2010年の上海万博開催に向けて,HDTV放送の普及やケーブルテレビのデジタル化,IPTVの普及が進み,セットトップ・ボックス市場の成長が続くと予測する。

 なお,次世代ハイブリッドSTBは,2008年3月21~23日に中国の北京で開催される「第16回中国国際放送情報ネットワーク博覧会(CCBN2008)」に出展される予定である。

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