「HDD用LSIで世界シェア第1位を目指す」,LSI社CEOに2008年の事業戦略を聞いた
米LSI Corp. Abhi Talwalkar氏
2007年4月に米LSI Logic Corp.と米Agere Systems Inc.が合併して生まれた米LSI Corp. (Tech-On!関連記事1)。同社のPresident and Chief Executive Officerを務めるAbhi Talwalkar氏に,合併後のビジネス状況や今後の事業戦略を聞いた。(聞き手:大石 基之=日経エレクトロニクス)
問 まず,2007年を振り返ってもらう意味で,LSI社にとって2007年の三大成果を聞きたい。
Talwalkar氏 第1の成果は,やはり旧LSI Logic社と旧Agere Systems社の合併を置いて他にない。第2に,ストレージとネットワークの2分野に特化する会社になったことである。そのために2007年にはいくつもの構造改革を行った。例えば,民生向け製品事業を米Magnum Semiconductor, Inc.に,モバイル向け製品事業をドイツInfineon Technologies AGにそれぞれ売却した。このほか,タイの後工程工場をSTATS ChipPAC Ltd.に売却したのも2007年である。
2007年の第3の成果は,重要な顧客(キー・カスタマー)や重要なプロジェクトからのデザイン・ウィンを取れたことである。キー・カスタマーからのデザイン・ウィンという意味では我々のここ5〜7年で最高の受注状況と言える。これは2〜3年後の業績に寄与してくるはずだ。
問 旧LSI Logic社と旧Agere Systems社が合併してから1年近くが経過した。合併によりどのようなプラス効果が生まれたか。
Talwalkar氏 最も強調したいのは,HDD向けLSI事業における市場シェアの増大である。合併により同市場でのシェアは20〜25%に高まった。世界シェアでは第2位になった。また,Agere社との合併によりコスト構造も改善した。特に研究開発に関わるコスト効率が上がった。このほか,Agere社が持つさまざまな資産を得ることにより,製品ラインナップが強化され,かつ特許数も約10500件に増えた。
問 LSI社におけるストレージ分野の売上高とネットワーク分野の売上高は現状でそれぞれどの程度か。
Talwalkar氏 我々のストレージ分野の年間売上高は約20億米ドル超,ネットワーク分野の年間売上高は約5億米ドルである。両者の売上高は4対1程度であることから考えても,現状ではLSI社はストレージ分野への依存度がかなり高い。我々のストレージ向け製品には,世界シェアが第1位の製品が複数ある。例えば,RAIDシステム製品,SAS関連の標準部品,Fibre Channel関連の半導体である。
問 LSI社の2008年の三大目標は何か。
Talwalkar氏 第1に,ファイナンス面での成長である。第2に,HDD向け製品事業で世界ナンバーワンのシェアを取ること。第3に,ネットワーク向け事業の成長である。市場での認知度向上に努め,2008年が終わる頃には「LSI社はネットワーク分野の会社だ」と言われるくらいにしたい。2007年9月にファブレス半導体メーカーの米Tarari, Inc.を買収することを発表したのも,我々のネットワーク分野の強化策の一つである(Tech-On!関連記事2)。












