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 米Toshiba America Electronic Components, Inc.は2008年3月18日,東芝が多値NANDフラッシュ・メモリを使ったSSD(solid state drive)の量産を開始したと発表した(発表資料)。同社が多値NANDフラッシュ・メモリを使ったSSDを量産するのは初めて。出荷する最初の品種は,組み込み用の128Gバイトのモジュール品で,重さは15g。2008年3月に出荷を開始する。

 同社は2007年12月に,今回量産を開始した128GバイトSSDの製品化を発表していた(発表資料)。読み出し速度は最大100Mバイト/秒で,書き込み速度は最大40Mバイト/秒。インタフェースにはSATA IIを採用する。高速のデータ転送などを可能にする多値(MLC)対応のコントローラ(制御回路)を内蔵する。

 Toshiba America Electronic Components社のmemory部門のvice presidentであるScott Nelson氏は,「今回量産を開始したSSDを利用する最初の顧客は,東芝のパソコン部門になる見通しだ。東芝は現時点ではノート・パソコンに128GバイトのSSDを搭載する初めてのメーカーになる見込みである」とコメントを寄せている。

 東芝は現在,多値NANDフラッシュ・メモリを使った64GバイトのSSDのモジュール品の量産体制も整えている。 また,モジュール基板を筐体に収めたSSDのサンプル出荷は,1.8インチまたは2.5インチの品種のいずれも,2008年4月を予定している。