モバイルWiMAXベースバンドLSI 「ALT2150」
モバイルWiMAXベースバンドLSI 「ALT2150」
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 イスラエルのAltair Semiconductor社は,小型のモバイルWiMAX向けベースバンドLSI「ALT2150」を開発した(発表資料)。動作時の消費電力が約150mW以下で,待機時の消費電流は0.5mA未満と,低消費電力であることを特徴とする。同社は「外形寸法は世界最小級で,最も消費電力が低い」と主張する。7mm 角のBGAに封止した。

 ALT2150を利用した携帯機器の消費電力は,HSDPAやEVDO対応のチップ・セットを搭載する携帯機器より少ないという。ALT2150は,モバイルWiMAX の「Wave2」に準拠する物理層とMAC層の機能を備えた。OFDMAの変復調に,独自開発の処理回路を用いることで,消費電力を低減したという。従来,モバイルWiMAX向けベースバンドLSIでは,DSPの利用が一般的だった。

 同社がは,ALT2150のほか,RFトランシーバICやパワー・アンプなども供給するという。これらを組み合わせたモバイルWiMAXソリューションの消費電力は次の通りである。10Mビット/秒のFTPダウンロードが142mW, 1Mビット/秒のFTPアップロードが125mW,H.264動画のストリーミングが81mW,VoIP通話が98mWである。MIMO技術にも対応する。MIMOのデータ変調方式は, 64値QAMに対応する。