米International Data Corp.(IDC)は,パソコンの世界市場の予測を発表した(発表資料)。それによると,2008年のパソコンの世界出荷台数は,対前年比12.8%増の3億200万台となる見通し。2009年の出荷台数は対前年比11.1%増の3億3540万台となる見込みで,その後は2012年まで年間7~10%程度で増加すると予測する。

2012年までの出荷台数の予測
2012年までの出荷台数の予測 (画像のクリックで拡大)

 また,デスクトップ・パソコンより値段が高いノート・パソコンへの需要の移行と出荷台数の増加が,パソコンの出荷金額に対する平均販売価格下落の影響を相殺するという。2008年の世界全体の出荷金額は対前年比7.4%増の2800億米ドル近くになる見通し。2009~2012年までの出荷金額は年間4%程度で成長すると見込む。2012年の予想出荷金額は約3300億米ドルである。

 2007年の実績を見ると,出荷台数は対前年比14.8%増の2億6770万台。種類別に見ると,ノート・パソコンが同33.8%増の1億800万台で,デスクトップ・パソコンおよび86系サーバー機が同4.8%増の1億5970万台だった。IDC社は,経済環境が悪化しているものの,2007年第4四半期のパソコン市場の成長は,2005年の半ば以降で最も高い水準だったと説明する。さらに,すべての地域において市場を牽引しているのは,主にノート・パソコンとする。2007年第3四半期には,ノート・パソコンの四半期ベースの成長率が過去最高水準近くまで達したという。

 IDC社は,消費者向けのより低価格なノート・パソコンが今後もすべての地域でパソコン市場を牽引し,パソコンの普及率を上昇させると予測する。